少し漠然くらいがいい。

12月 3, 2020 3621 358 0

マイフェイバリットパートの谷口です。
昨日は、気分転換に美容院へいってきました。いつも、いろいろな分野の話をお聞きできて、凄いなと思うことも多く（美容師さんって本当にすごい）、仕事上の考え方でも気づきをいただくことも多いです。昨日は、イメージを変えるにはの話に始まり、山下達郎さんの話（最近周りですごく多い説）、蓼科の話など、相変わらずいろいろな話をしました。本当に刺激と勉強をうけるご夫婦なんです。

今回（いつも）、こういうスタイルにしてほしいという明確なものはなく、ざっくり（丸い感じとか、軽くとか）と伝えて、あとは相談したり、ほぼお任せして仕上げてもらっています。昨日は、特に雰囲気を変えたいという漠然とした希望だけで、思い立って予約をとり、サロンへいったので、本当にノーアイデアでした。漠然から絞っていく絞り方も、勉強になりました。（なのでカップル様の気持ちもすごくわかります笑）。

今回私は、イメチェン方法の中から長さを短くすることを選び（明日インスタライブがあるので髪色を変えるまで踏み切れなかった笑）、ざっくな伝え方で髪を掴んでこのくらいの長さで、このくらいの丸さで（本当のマッシュルームの形が理想）が理想で、切る前にあった横髪のくるんが好き、程度をお伝え。イメージとしてただ一つ明確だった本当のマッシュルームが理想です（ヘアスタイルのマッシュルームカットではなく）を連呼し、いつものようにあとはお任せすることにしました。

そして私の好きな雰囲気に無事仕上がったあと、今後のためにどうやってオーダーをするのがやりやすいのですか、と聞いてみました。こうしてくださいと思う希望の画像などをもってきたほうがやりやすいですよね、と聞いてみました。

回答は、実際画像や切り抜きをもってきても、その通りにしてくださいと言われても、その通りにやることはないですよとのお言葉。骨格が違うし、頭の髪質も違う、そしてその人がもっている雰囲気も違うし。この画像のどこが好きなのかということを先ず聞いて、まず好きな雰囲気を掴むようにしているとのこと。そこからはそのお客様がいかに美しくみえるようにしていくだけとのことでした。最後にぽそりと言っていたのが、“希望は漠然くらいがやりやすいかな”という言葉でした。

漠然なイメージであれば、お客様も絶対こう、というのがないので、美容師側も絶対こうしなきゃがない。希望や好みは把握しながら、そのお客様に一番似合う形で、一番よくみえる形に近づけていくことができるというのです。ふと思ったのは、以前に切り抜きをもっていってそれに合わせて仕上げてもらった時に、なんか違うなと思う感覚。話を聞いた後に想ったのは、顔も骨格、なによりその人ももっている雰囲気が全然違うから、同じように仕上げても、全然違ったようにみえていたのだということ。そして自分に一番似合うのでなく、希望に近づけただけだったからだったのだなということ。

その時にふと思ったのは、ハワイ挙式で、先日インスタライブで、フォトグラファーのJUNさんやイトヤさんと話をして感じたこと、カップル様と写真の話をする時に感じていたこと。このカット通りのものがほしい、というリクエストばかりだと、希望の画像をなぞることが最優先になってしまい、フォトグラファーさんとカップル様の間ででてくるインスピレーションや、ちょっとした瞬間、フォトグラファーさんが感じた今これが撮りたいという場面を逃すことにもなるのだなあと。そして何より、フォトグラファーさんが、このカップル様はどんなものが好きなんだろう、喜んでもらえるのかなと、カップル様を知るためにコミュニケーションをとることも少なくなってしまうような気がしたのです。その場だからかんじることで、思っていた通りだけではなく、思っていなかった＆思っていた以上の結婚式や写真にしたいと思うのです。そして、自分に似合う写真を撮ってもらうことって、大切だなと思うのです（髪型と同じように！）

イメージギャップを減らすことは、ハワイ挙式では、すごく重要ということは、今も変わらないと思っています。ただそれだけにがんじがらめにならないような“遊び”というか“あいだ”を作ることの大切さを今感じています。それは、私たちがカップル様のことの知っている、クリエイターさんたちのことをしっている、そして私たちのことをもしってもらうのが前提になったうえでのこととも思います。

料理のようにどのお客様にも同じ料理を提供しなければいけないのとちがい、カップル様それぞれにあわせてやる仕事だから、１人１人にあわせて変えるのが求められていて、都度考えたり変える必要もあるけど、その人に一番合うものを作る楽しさもあるし、それで喜んでもらえるのって本当にうれしいし、自分的にもいい仕事ができたという満足感があるんだよねーということで、美容師さんと言葉に納得した日でした。

イメ―ジをつかんでいただくように、ギャップがないようにしつつ、ちょっとした調整できる部分や期待を残しておく、カップル様と当日のスタッフたちで最終的に仕上げをできるスペース。難しいですが、そこは意識していきたいと思います。いま現地のスタッフとは話すことでのキヅキ。これを活かしていきたいと思います！